○佐井村職員の職場におけるハラスメントの防止に関する要綱
令和2年6月18日
訓令第8号
(目的)
第1条 この要綱は、職場における「セクシュアル・ハラスメント」、「パワー・ハラスメント」、「妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント」、「その他のハラスメント」(以下「ハラスメント」という。)の防止に関し必要な事項を定め、健全な職場環境を確保することを目的とする。
(1) 職場 職員がその職務を遂行する場所をいい、出張先その他職員が通常執務をする場所以外の場所及び親睦会の宴席その他の実質的に職務の延長線上にあるものを含むものとする。
(2) セクシュアル・ハラスメント 他の者(直接的な被害者に限らず、当該行為等により職場環境を害された全ての者を含む。)を不快にさせる性的な言動をいう。また、性的指向若しくは性自認に関する偏見に基づく言動も含まれる。
(3) パワー・ハラスメント 職務上の権限や地位等の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的な苦痛を与える又は職場環境を悪化させる言動をいう。
(4) 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント 妊娠、出産したこと等に関する職員の勤務環境を害するような言動又は妊娠、出産、育児、若しくは介護に関する制度若しくは措置の利用に関する職員の勤務環境を害するような言動をいう。
(5) その他のハラスメント 前3号に該当するもののほか、職員の勤務環境又は職場環境を害する言動であって、その程度が看過できないものをいう。
(6) ハラスメントに起因する問題 ハラスメントのため当該職員の勤務環境が害されること及びハラスメントの対応に起因して当該職員がその勤務条件に付き不利益を受けることをいう。
(職員の責務)
第3条 職員はハラスメントをしてはならない。また、他の事業主に雇用される労働者等に対しても同様の行為を行わないように注意しなければならない。
2 職員はハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、勤労意欲の低下や勤務環境を害することを自覚し、職員が互いに人権を尊重し、対等のパートナーとしての意識のもとに業務を遂行するようにしなければならない。
3 職員は職員間のハラスメント等だけでなく、その職務に従事する際に接することになる職員以外の者に対してもハラスメント等に類する言動を行ってはならない。
(管理監督者の責務)
第4条 所属長その他職員を管理監督する地位にある者は、ハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対処しなければならない。
(1) 職員同士がそれぞれ対等なパートナーとして業務を遂行できるように良好な職場環境作りに努めること。
(2) 所属職員の言動に留意し、ハラスメント又はこれを誘発する言動があった場合は、注意を喚起すること。
(3) 職員から相談又は申出があった場合は、直ちにこれに対応するとともに、必要であれば、次条に掲げる相談等窓口(以下「窓口」という。)と連絡調整を行うこと。
2 所属長その他職員を管理監督する地位にある者は、職員に他の事業者の雇用する労働者及び行政サービス利用者等からのハラスメントがあった場合には、組織として対応し、その内容に応じて、迅速かつ適切に職員の救済を図るものとする。
(窓口の設置)
第5条 ハラスメントに関する相談又は申出に対応するため、窓口は、総務課に設置する。
2 窓口においては、複数の職員で対応し、セクシュアル・ハラスメントについては、少なくとも男性1名以上及び女性1名以上をもって相談又は苦情に対応するものを基本とするが職員の意向により適切に対応する。
3 窓口においては、ハラスメントによる直接の被害者だけでなく、他の職員により相談又は申出が寄せられた場合においても、これに対応するものとする。
4 窓口の職員は、ハラスメントが生じている場合だけでなく、ハラスメントを未然に防止する観点から、その発生のおそれがある場合又はハラスメントに該当するか判断が難しい事案についても、相談又は申出として受け付けるものとする。
(相談又は申出の処理)
第6条 窓口は、相談又は申出等を受け付けたときは、相談者、当事者又は管理監督者等に対する助言等を行うことにより、当該問題を迅速かつ適切に解決するよう努めるものとする。
2 窓口は、事実関係の調査や人事上の措置を講ずることが必要である場合を除き、相談内容を担当課に報告しないものとする。
(他の事業者の講ずる雇用管理上の措置の実施への協力)
第7条 所属長その他職員を管理監督する地位にある者は、他の事業主に雇用される労働者に対する職場におけるハラスメントに関し、他の事業主から、事実関係の確認等の雇用管理上の措置の実施に関し必要な協力を求められた場合には、これに応ずるよう努めなければならない。
(対応措置)
第8条 任命権者は、ハラスメントの被害者に対しては、可能な限り最善の救済を与えるよう、努めるものとする。
2 窓口の職員による事実関係の調査の結果、ハラスメントの事実が確認された場合は、必要に応じ加害者の職員等に対し懲戒処分を含む措置を講ずるものとする。
3 任命権者は、ハラスメントの行為者が職員以外のものであるときは、その者の任命権者、その者を雇用する者又はその者に対して必要な措置を講ずるよう求めるものとする。
4 任命権者は、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題の事実が認められた時は、速やかに適切な再発防止に取り組むものとする。
(プライバシーの保護等)
第9条 ハラスメントに関する相談又は申出の処理を担当する職員は、関係者のプライバシーの保護及び秘密の保護を徹底しなければならない。
(不利益な取扱いの防止義務)
第10条 任命権者は、ハラスメントに対する相談等に係る調査への協力又はその他ハラスメントに対する職員の対応に起因して当該職場において不利益を受けることがないよう配慮しなければならない。
附則
この要綱は令和2年6月18日から施行し、令和2年6月1日から適用する。
附則(令和3年訓令第14号)
この訓令は、公布の日から施行する。