○佐井村戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱
令和2年10月29日
訓令第14号
佐井村戸籍電算システムに係るデータ保護管理要綱(平成21年佐井村訓令第2号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この要綱は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び佐井村個人情報保護法施行条例(令和4年佐井村条例第21号)に定めるもののほか、住民生活課における戸籍情報システムに係る戸籍データの保護及び管理運営に関し必要な事項を定めるものとする。
(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバと住民生活課に設置した戸籍専用コンピュータにより現在戸籍、除かれた戸籍及びそれらの附票、人口動態調査票等の戸籍関連事務を行うシステムをいう。
(2) 戸籍データ 戸籍情報システムで取り扱われる出入力データをいう。
(3) 磁気ディスク等 戸籍データに係る情報を記録された磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープその他これらに類する情報を記録する媒体をいう。
(4) ドキュメント システム設計書、プログラム説明書、操作手引書その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。
(処理の基本方針)
第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、適正な個人情報の取扱いに努めなければならない。
(戸籍データ保護管理者の設置)
第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データの保護について統括的管理を行うため、戸籍データ保護管理者(以下、「保護管理者」という。)を置き、住民生活課長をもって充てる。
(保護管理者の職務)
第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適確に管理されるよう努めなければならない。
2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。
3 保護管理者は、戸籍情報システムに事故が発生したときは、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、村長に報告しなければならない。
(端末機取扱責任者)
第6条 保護管理者は、端末機の適正な管理を行うため、端末機取扱責任者(以下、「取扱責任者」という。)を置き、第13条第1項に規定する戸籍情報システムの取扱職員の中からこれを指名する。
(戸籍データ保護)
第7条 保護管理者は、戸籍データの漏洩、滅失及び棄損等の防止に必要な措置を講じなければならない。
2 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置は、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。
3 出入力された戸籍データは、電算処理を行う他の業務と連動して処理してはならない。また、これを他の業務に利用してはならない。
4 出入力された戸籍データが不要となったときは、速やかに裁断その他の復元できない方法により処分しなければならない。
5 戸籍データは、法令その他特別の定めがある場合を除き、外部に提供してはならない。
(磁気ディスク等の管理)
第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次の各号に掲げる方法により適正に管理しなければならない。
(1) 磁気ディスク等は、施錠でき、かつ、持ち運びができない保管用具等に保管するものとし、その安全を確保するとともに使用に関して厳重な管理をすること。
(2) 磁気ディスク等の作成及び受払いをするときは、名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。
(3) 磁気ディスク等を廃棄するときは、記録された内容をすべて消去した上で、裁断その他の復元できない方法により処分すること。
(出力帳票の管理)
第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次の各号に掲げる方法により適正に管理しなければならない。
(1) 保管しておく必要がある出力帳票は、施錠ができ、かつ、持ち運びができない保管用具等に保管するものとし、その安全を確保すること。
(2) 保管しておく必要がある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。
(3) 出力帳票を廃棄するときは、焼却、裁断その他の復元できない方法により処分すること。
(ドキュメントの管理)
第10条 取扱責任者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。
2 取扱責任者は、ドキュメントを外部へ持ち出し、複写し、又は廃棄するときは、保護管理者の承認を受け、外部に情報が流出しないよう適切に処理しなければならない。
(戸籍サーバのアクセス管理)
第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者においても制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。また、サーバ利用に関する履歴は常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、保護管理者は利用状況を確認しなければならない。
3 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に保護管理者に連絡があったときは、対応を協議する体制を設けなければならない。
(戸籍データのアクセス管理)
第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者においても制限を設け、正当権限者以外からの利用を防止しなければならない。また、保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業においてのみ許可し、IDとパスワードを付与しなければならない。
3 データアクセスに関する履歴は常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、保護管理者は利用状況を確認しなければならない。
4 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に保護管理者に連絡があったときは、対応を協議する体制を設けなければならない。
(戸籍システムのアクセス管理)
第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下、「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に出入力を制御するパスワードを設定し付与しなければならない。なお、戸籍情報システム事業者は戸籍情報システムを操作することは行わず、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は取扱職員にて実施する。
2 戸籍情報システムのアクセス履歴は常時記録し、利用状況は保護管理者が必要に応じて確認しなければならない。
(アクセス権限の漏洩防止の措置)
第14条 サーバ、データ、システムの各々にアクセスするためのID、パスワードを付与された者は、ID、パスワードが他者に漏れることなく適切に管理運用しなければならない。
2 保護管理者は、ID、パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に管理しなければならない。
3 保護管理者は、ID、パスワードを当該取扱職員以外の者に漏らしてはならない。
4 取扱職員は、自己のID、パスワードを他人に漏らしてはならない。
5 戸籍情報システム事業者は、ID、パスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。
(取扱状況の把握)
第15条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し必要に応じて次の事項を請求し、取扱状況を把握しておかなければならない。
(1) 戸籍サーバの使用状況
(2) 戸籍データの使用状況
2 保護管理者は、取扱責任者に次に掲げる事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しておかなければならない。
(1) パスワードの使用状況
(2) 端末機の管理状況
(3) データの取扱状況
(4) 戸籍事務室の管理状況
(5) その他戸籍情報システムの運用状況
(端末機の操作)
第16条 端末機は取扱職員でなければ操作することができない。
2 端末機の操作及び検索は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならない。
(機器及びソフト等の保管)
第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係る機器及びソフト等を管理しなければならない。
(戸籍データの重要性等についての研修の実施)
第18条 戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚をシステム安全対策の推進を図るため、取扱責任者は取扱職員に対する教育及び訓練計画を策定し、保護管理者の了承を得た後、これを年1回以上実施しなければならない。また、新たに取扱職員となった者については、できるだけ早い時期に実施するものとする。
(会議)
第19条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下、「会議」という。)を置く。
2 会議は、保護管理者が、戸籍データ保護に係る事務について、必要に応じ開催するものとする。
3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。
4 会議の庶務は、住民生活課において処理する。
(その他)
第20条 この要綱に定めるもののほか、戸籍情報システムに関し必要な事項は、別に定める。
附則
この訓令は、令和2年10月14日から施行し、令和2年9月28日から適用する。
附則(令和4年訓令第10号)
この訓令は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。